最近はインターネット接続サービスもいろんな種類があるので、自分に適した(仕様・料金とも)ものを選べるようになった。
私はこの10年くらい、引っ越しの度に、ADSL→Wimax→クラウド型wifiと乗り換えてきたが、自分の生活にあうものを選ぶことで、料金がお得になること以上に、生活が便利になるメリットが大きいと実感している。
特に、
- ひとり暮らしの人
- ノマド的に働いている人(orこれからそうしたい人)
- 出張や旅行の多い人
には、ポケットwifiがおすすめだ。
ちょうど今、引っ越しシーズンだが、ネット環境を見直す良いチャンスなので、「そもそも新居でのネット環境をどうやって選ぼう?」という人に簡単な説明をしてみたい。
よほど特殊な状況でなければ、以下のことが分かっていれば、だいたい間違いなく選べると思う。
(難しいこと抜きの、まったく専門的な内容ではないのでご注意を・笑)
なお、この記事では、通信速度と価格の比較については言及していないのだが、通信速度は、どのサービスを使うにしても、「いつ・どこで使うか」でかなり変わるし、価格はキャンペーンの乱立で、その時によっておトクなサービスが簡単に変わるからである。
なので、この記事は、あくまで「どこの業者に決めるか以前の話」となる。
ネット環境の種類
有線か無線か
まず回線は、固定回線(有線)とモバイル回線(無線)の2種類がある。
現在、固定回線はもう光回線一択だと思う。
モバイル回線は、ルーターの種類によって、据え置き型のホームルーターを使うものと、携帯可能な小型ルーターを使うポケットwifiに分かれる。
無線なら、ルーターは据え置き型か携帯型か
ホームルーターはポケットwifiよりアンテナが大きいので、より通信が安定している。
大抵は電源プラグで電源を供給することになるので、家などの決まった場所に置くことになる。
一方、ポケットwifiは、ルーター自体がスマホ程度の大きさで充電式なので、バッグに入れてどこにでも持ち出せる。
4G(LTE)回線か、Wimax回線か
無線で電波を飛ばす回線は、4G(LTE)回線※とWimax回線とがある。
4G(LTE)回線というのは、携帯キャリア各社が提供している回線のこと。(地域や機器によっては、5Gに対応しているものもある)
一方、Wimax回線は、電話とはまた違う専用の回線だ。
正確には、現在の規格はWimax2+となっている。
※厳密には4GとLTEは異なるらしいが、どのキャリアも4G=LTE的に扱っているので、ここではこのように記した。
据え置きのホームルーター
ホームルーターの場合、docomoやsoftbankなど電話業者と契約すると4G(LTE)回線(対応していれば5G)を使い、UQ コミュニケーションズなどWimax業者と契約するとwimax回線(とauの4G/5G)を主に使うことになる。
ルーターそのものは、docomoのhome5Gや、softbankのAirなど。
以下の機器は5G対応で速度も相当快適なように思えるが、そもそも自宅の地域に5Gの電波が来ていなければ4G(LTE)しかつながらない(なので、田舎住まいだと今のところあまり関係ない…)。
Wimax+auの場合はこんな感じ。
携帯に便利なポケットwifi
ポケットwifiの場合は、wimax回線を使うものと、3大キャリアの4G(LTE)回線(または5G)いずれかを専用で使うもの(各キャリアが提供している)、また3大キャリアの4G(LTE)回線をその時々で柔軟に使うクラウド型wifiとがある。
【注意】下記の「クラウドwifi」という名称の業者は、クラウド型wifiを提供する業者のひとつにすぎない。
とくとくBBは以前wimaxで使ったが、快適に使えていた。
機器も定期的に無料で交換してくれる。
住まいや生活スタイルから選ぶ
分譲マンションや一戸建てで使うなら、固定回線である光回線がやはり一番安定している。
ただし、工事が必要だ。
光回線は、光ファイバーのケーブルを通じてネットを使うので、そのケーブルを自宅なりに引くということになる。
なので、賃貸マンションや一戸建てでも、借家なら、工事の手間がないモバイル回線のほうがおすすめではないかと思う。
その場合は、ホームルーターを使えば、ひとつでいろんな機器を接続できるので、家族それぞれが自室など好きな場所で使うことができる。
逆にひとり暮らしの人は、ホームルーターまでは必要ないのではないだろうか。
自分しか使わないのだから、家でも外でも使えるポケットwifiのほうが断然便利だ。
ただし、仕事などで速度や安定性が絶対に必要な場合は、やはり光回線が一番お勧めだと思う。
ちなみに、私はクラウド型wifiを家族とは共用にせず、自分専用にしている。
仕事用と私用、両方を兼ねてはいるが。
まあ、予算的に余裕があるなら、自宅用に光回線を引いて、加えてポケットwifiを持つのがベストだけれども(笑)。
ひとり暮らしにおススメのポケットwifi
これから(あるいは引き続き)ひとり暮らしをする人の場合で、「絶対に安定した回線がないとダメ」という生活スタイルでない場合は、ポケットwifiをお勧めしたい。
メリットは、
- 大抵はネットで申し込むとすぐにルーターが送られてくる(会社によって日数は若干異なる)
- 届いたら、簡単な設定をすればすぐに使える(工事もなし)
- 1台のルーターに5~10台の機器を接続できるため、(よほどの豪邸住まいでなければ)どの部屋でも機器を使える
- 出張や旅行、帰省の時などもルーターを持っていけるので、スマホのパケットや電池を気にせず使える
- 就職・転職などで再度引っ越しするときも、ネット回線の契約や解約の手間も心配もゼロ。引っ越しに伴って回線が使えない日も発生しない。
正直、仕事でネットを使う私でも事足りているので、日中はほぼ会社にいるという人なら、ポケットwifiで十分だと思う。
とはいえ、検討してみるべき点はいくつかあって、それでも回線を増やしたほうが便利またはおトクだと思えば増やしたほうが良い。
スマホをたくさん使った場合と比べてみる
「だったらスマホのパケットを増やせばいいんじゃない?」という考え方もある。
もちろん、自分が毎月どの程度のネットを使っているのか、具体的な数値を確認して決めたほうがいい。
例えば、長時間オンラインゲームをする人や、ネットで動画を見るという人は、スマホでないほうがいいかもしれない。
ただし、スマホを使うということはパケットだけでなく、電池も使うということになる。
個人的には、家にいても、スマホはスマホでいつでも電話できるようにしておいたほうがいいような気はする(緊急時に備えて)。
スマホ以外の機器には別回線が便利
基本的に自宅でスマホしか使わないという人には不要のものかもしれない。
ちょっとメールをしたり、YouTubeを見たり、という程度の場合だ。
でも、ネット接続機器(スマホ、タブレット、PC、スマートスピーカーなど)を複数使うなら、自宅で使える回線はあったほうがいい。
これらは常時接続することが多いからだ。
外出先でネットを使う(予定がある)
身軽に動く可能性のある人は、固定回線より、どこでも使えるポケットwifiが便利だ。
外出先でPC作業をしたいからと、スマホのテザリングを使うと、あっという間にスマホの電池がなくなり、電話すらできなくなる。
これは状況によっては結構怖い。
頻繁に外で作業をするなら、別回線があったほうがいい。
万一のときの保険(サブ回線)
また「サブ回線(保険)」という考え方もある。
万一スマホがダメになったときに、PCも何も使えないというのはきつい。
今はもう、ほとんどの物事がネットなしには進まない。
明日の天気だとか、電車の乗換案内だとか、スマホしかなければ、スマホが壊れただけでかなり慌てることになる。
そもそも、スマホは常に持ち歩いているため、破損や紛失の危険性が案外高いものだ。
ちなみに、私の場合は仕事で使うため、「スマホがダメになったら何もできない…」という事態は避けたいので、保険の意味で4回線を用意している。
- ポケットwifi(クラウド型wifi)…メイン
- ノートPCに挿しているSIM…メインが不調なときに使う
- スマホ2台(仕事用、プライベート用)…メインが不調なときにテザリングで使う
会社に通勤していた頃は、ポケットwifiと私用スマホ(と会社支給の仕事用スマホ)だけだったが、そのうち今のワークスタイルになるだろうと考えて、だんだん上記のような形に落ち着いた。
WimaxかLTEか、クラウド型wifiか
ポケットwifiが便利そうなのはわかるが、ではどの回線を使うかも気になると思う。
- Wimax
- 各キャリアの提供する専用4G(LTE)回線(または5G)
- クラウド型wifi
Wimaxのメリット・デメリット
Wimaxは専用回線を使うので、メリットとしては、つながる場所ではかなり高速でつながるということ。
逆にデメリットとしては、そのための基地局がない地域では電波は届かないということになる。
これは、どこで使うかによるので、wimax業者(基本的にはUQ)のサービス提供エリアを確認するしかない。
都市部や、地方であればターミナル駅のある地域などがやはり電波は強い。
自分が使った感じでは、やはり都市部でのほうがよくつながるように思う。
もうひとつのデメリットは、wimaxは障害物に弱いこと。
以前住んでいたところで、隣に高層マンションが建つと、とたんに繋がらなくなってしまったことがある。
また、WimaxはauのLTE/5Gも併せて使えるが、使いすぎたときに制限が出てきたり、そもそもauの電波が弱い場所ではあまり意味がない。
各キャリア専用回線(4GLTE/5G)のメリット・デメリット
今時スマホがつながらない場所はあまりない。
ホームルーターの場合は、今自分が使っているキャリアで満足しているなら、そのキャリアで別回線を契約すればいい(大抵はスマホとセット割になっていたりする)。
ポケットwifiの場合も、ほぼ家でしか使わない場合は、その選び方で大丈夫だろう。
ただし、ポケットwifiを持ち出す場合は、少し検討する必要がある。
主にどこに持ち出すか?
例えば街中のスタバで使うなら、どのキャリアもさして変わらない。
でも、山奥の秘湯のある旅館に泊まって、ワーケーション…みたいなシチュエーションなら、おそらくdocomoがよさそうな気がする。
というのも、地方ではdocomoがやはりよくつながるからだ。
それだけ基地局が多いのだろう。
以前、会社のスマホ(docomo)と私用スマホ(au)を持って、結構いろんな場所に出張に行っていたが、ちょい辺鄙なところでは大抵docomoのほうが軍配が上がった。
ということは、docomoが提供しているポケットwifiを使うと無難かもしれない。
私も今はのどかな場所に住んでいるので、私用スマホもdocomo系SIMに変えた。
都市部に住んでいるなら、どのキャリアでも良いと思うし、5Gも使えるので便利だろう。
クラウドwifiのメリット・デメリット
一方、クラウドwifiは、現在地でつながりやすいキャリアに勝手につながる。
ある場所ではdocomoに、ある場所ではauにといった具合。
海外に行けば、現地のキャリアにつながる(そのルーターが海外対応の場合)。
デメリットは、まず5Gにはまだ対応していないこと。
都市部に住んでいて、5Gの速度が欲しい人はやめておいたほうがいいということになる。
もうひとつは、やや安定しないときがあるということ。
「絶対にこの回線を使う」というわけではない仕組みからすると、仕方ないかもしれない。
クラウド型wifiの100GBプランの場合
私自身は現在、クラウド型wifiを使っている。
理由としては、どうせ都市部ではないので、正直5Gはまだいらないことと、移動は少々するので、その時々で繋がりやすい電波に繋がれるというところ。
(ちなみに、公衆wifiを使わない主義なので、必要な場合は自前のルーターを持ち歩くようにしている)。
100GBまで契約をして使っているが、仕事もプライベートも併せてこれで足りなくなったことはない。
100GBプランの価格
クラウド型wifiは、100GBの契約だと、だいたい3500~4000円/月が相場。
(短期的にはキャンペーンなどでお得になることも)
例えば、【 NC WiFi 】やクラウドwifiの場合は、100GBプランは3718円/月。
業界最安値とされているmugen wifiは3438円/月。
ルーター(端末)をレンタルする形式のギガwifiは、なんと。月額2695円/月!
今使っているクラウド型wifiがもうすぐ更新月なので、ギガwifi試してみようかなあ…(検討中)。
契約年数と違約金に注意
クラウド型wifiを契約するとき気を付けるポイントは、契約年。
いわゆる2年縛りが多い。
契約更新月以外での解約は違約金をとられることになる。
その点、上記のクラウドwifiは縛りがないので、環境などが変わって使いづらくなったときも気軽に解約できるのは大きなポイントでもある。
ちなみにMugen wifiも2年縛りだが、2年たつといつでも違約金ナシで解約できる。
申し込みのコツ
これまで引っ越しに合わせてモバイル回線を新しくしてきて思うのは、引っ越し前後には結構ネットを使うということ。
もし今固定回線しかなかったり、スマホ以外の機器専用の回線を持っていなかったりする場合は、引っ越し前にポケットwifiを申し込んでルーターを入手しておけば、かなり便利だ。
特に新居に入居後は本当によくネットを使う。
現地で必要な申し込みをいろいろとしなければならなかったり、近所の地図を見たりと、それなりに調べることが多い。
ただし、引っ越し後は、契約した会社に住所変更だけはしておく必要がある。
引っ越しまでに日が無かったり、とりあえずしばらくスマホでいいという場合は、引っ越してから申し込むと住所変更の手間も発生しない。
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