やるべきことややってみたいことがいろいろありすぎて、頭のなかが混乱しまくっている…というときに、Todoリストを作る人は多いと思う。
そこからもう一歩踏み込んで、確実に実行するためのリストを作ろうと思ったら、おすすめはブレインダンプだ。
実は先日「ブレインダンプ―必ず成果が出る驚異の思考法」を改めて読んでみた。
2010年の本で、私好みの内容なのに、なぜかまだ一度もきちんと読んだことがなかった。
脳から全部出し
ブレインダンプのキモは、
- 頭の中にあることをいったん全部書き出す
- 書き出したリストに優先順位をつける
- 優先度の高いものに集中して実行する
仕事にしろ、家事にしろ、実行しない限りは結果が出ない。
とはいえ、時間も体力も有限だから、大事なものに集中する…ということだ。
もともとGTDを実行していたこともあるので、これに近いことはやっていたが、私の自己流のやり方より、さすがにこの本のやり方はとてもシステマティックな内容に思えた。
著者がすすめる、書き出すべきことは以下の4つ。
- ほしいもの、やりたいこと、なりたい状態
- 現在やらなければならないこと(ここ2週間以内くらいに)
- 仕事のアイデア
- 現在の悩み、不安、問題、借金
私の場合、昔はこのようなTodoリストを作る目的が「いかに多くのタスクをこなすか?」だった。
1日8時間職場に居て、もともと担当しているもの、突然降ってわいてくるもの、会議、アポイントなど、いろいろな業務をうまくコントロールするためにリストを作って頭を整理していた。
今は勤務時間がないので、いかに多くのタスクをこなすかを考えても仕方がない。
むしろ、なるべく手間やお金をかけずに…つまり「いかに多くのタスクをこなさずに(笑)、結果を出すにはどうしたらいいのか?」を考え、実行するためにリストアップするようになった。
なので、こういう場合は、上記の4つに加え、「(今やっているけども)本当はやりたくないこと」も書き出してみると良いと思う。
実行しないと結果は出ない
もちろん、リストアップだけしても意味がない。
確実に実行しないと結果は出ない。
なかなか実行できない、行動を妨げる要因として、著者は次の5つを挙げ、解決方法も提案している。
- 難易度の高さ→タスク分解
- 重要度の低さ→そのタスクの価値・意味を再考する
- 他人の目、意見、批判→自意識過剰を改める
- 失敗の恐れ→結果を出すことがプレッシャーなら、実験データを取ると考える
- 成功体験の不足→ビジネスセミナーなどに行き、人から認めてもらう体験をする
著者は最終的にTodoリストを「処理する仕事」と「制作する仕事」に分け、「制作する仕事」は時間を見積もって実行カレンダーに書き込むらしい。
リストだけだとタスクの大小がイメージしづらいので、仕事時間の見える化はやはり有効だと思う。
アイデアをどうやって出すか
面白いのは、脳から考えを排出する前に、アイデアを出すのが必要だということ。
確かに良いアイデアを出さないと実行に値するものがないということになる。
そのための解説がこの本の4割近くを占めている。
- ひとりで家に引きこもる
- 散歩やドライブ
- 旅行
- 人に会う、話す
- 関連する本を読む
- マインドマップ
この本では、上記のようなノウハウが挙げられているが、すでにやっている人は多いのではないだろうか。
個人的には、特に昔から言われる、旅の途中、トイレ、布団の中というのは全くもってそのとおりだと思っている。
なかでも一番効くと思うのは、旅行だ。
特に海外旅行。
まず、日本語が目や耳に入らないのがいいと思う。
英語はどこに行ってもあるから仕方ないが、なるべく読めない、聞き取れないような言語の国がいい気がする。
そして、日常どころか、日本では味わえないものをたくさん五感で味わえるのがいいと思う。
とにかく、移動中も、その途中の乗り物待ちも、レストランでもホテルでも、何かの遺跡でも、所かまわずアイデアが出てくる。
かなり脳に刺激を受けている証拠だろう。
ただし、これはあくまでひとり旅に限る。
同行者がいると、どこに行こうともほぼアイデアはわかない。
相手とのコミュニケーションに気を取られてしまうからだと思う。
そういう意味でも、ひとりでワーケーションというのは、案外理にかなっているのかもしれない。
(少なくとも私は、他の社員と一緒にとか家族を連れてとかは無理だ)
この本を読んでいて、自分の優先順位のつけ方の甘さや、ついマルチタスクになりがちなところを改めて認識した。
タスクリストは作っているけども、もっと成果につなげたいという人はぜひご一読を。
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